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消費行動の緊急変更に応えるコミュニケーション方法

消費研究「Zero Moment of Truth」の調査によると、現代の消費者は、実際買い物をする前に、その商品について、平均で10件の情報確認をする、ということです。たった一年前と比べ、その件数は倍ぐらいに膨らんだ、と指摘されています(表を参照)。

消費をする前に利用した平均情報源数
消費をする前に利用した平均情報源数

資料元:Zero Moment of Truth

情報源というと、まずテレビや雑誌、ラジオなどの標準的なメディアが挙げられるが、その急激な「購入前確認行動の増大」の背景には、明らかにインターネット、そしてソーシャル?ネットワーク?サービス(SNS)の普及があると考えられます。グーグルなどの検索エンジンにより、多種多様の商品情報や商品比較、ユーザーレビューなどが簡単に入手できるようになりました。また、FACEBOOKのようなSNSの普及で、SNS上での友人からのアドバイスがごく当たり前になったことが、今、商品メーカーやリテーラーなどの、従来のコミュニケーション戦略に大きな影響を与えています。

この消費者の新しい傾向に応えるための、最も重要とされる、根本的なポイントは:

  • ブランドの存在感や社会への貢献に関してのアピール
  • 消費者ニーズへの順応力
  • 消費者からの問題に応える能力

また、それに関してのコミュニケーションの方法としては:

  • 自社の商品、ブランドについて「価値のある情報」を与える(ただの宣伝メッセージは、もはや通じない)
  • 消費者が持っている問題を解決するための「情報・アドバイス」を与える(そのことにより、満足度があがり、ブランドイメージが高まる)。
  • 消費者と同等にコミュニケーションする(⇒親しみやすい感覚を生み出し、信頼関係を深めることができる)。

消費者が取得した、有益的で最新な情報源(インターネットやSNS)に対して、怖がるのではなく、消費者同様にますます使いこなすことが必要で、 自社に合ったマーケティングにおけるWEB戦略は、今後必要不可欠となるでしょう。一方で、その大きな課題は、日本の企業にとって、今までにない、「消費者との深い信頼関係を構築するチャンス」にもなるといえます。

【参考資料】: Zero Moment of Truth Handbook 2012(英)

※ SPRINGの海外向けWEBマーケティングについてもご覧ください。